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2018年6月

2018年6月25日 (月)

Bass Drum Pedalの踏み方⑭トゥヒール&ヒールトゥ編2

今回はこの手の奏法時の「力の入り方」や、入れた「力の使われ方」について記そう。
最初に指摘しておくが、極限迄速めようとしたらかなり力も要る点だ。
ペダル関連の質量以前に人の脚・足は結構な重さがあり、手のそれと比べたら言わずもがな。
それをジャカスカ忙しなく動かそうってんだから、労力は推して図るべし。
只重要なのは「何に対する力か」で普段の人の感覚に任せると、多くの場合それは速度より圧力へ向いてしまう事だ。

なので実際には力も使うんだが、「仕方無く使ってしまった」とでも言うか。
全然入れ様としてないけど、必死に動かそうとするので草臥れるって感じ。
誰だって無理すればそう云う時は力むものだが、少しづつでもせめて「動きを制限しない力み」になる様に訓練して行くのだ。
その方法が太鼓の脚・足の場合だと、「動作に拘ってみる」のが1つの良案なのだ。

俺的には現代標準たるバネ力過大ペダルは、奏力向上に対してけしからん存在としか映らない。
それは只音を出そうとするだけでも「本来からしたら必要以上」の力を要するからで、もう「無駄力み癖付けマシーン」だ。
何であんなちっぽけなビータを振るのに、一々「ヨイショ」ってしなきゃならんのさ?。

一度ビータを持って手で鳴らしてみなはれ、勢いとか振り巾が要っても所謂パワーは幾らも使わないってか使えないやね。
バチより細くて表面ツルツルのビータシャフトだからね、落さない様にするのに腐心して力が要るとしてもこっちで精一杯だわ。
「棒の長さ」がビータの方が相当短いからスティックよりは別の意識も少し要すけれど、「脚じゃないと出せない音量」なんて実際は存在しないよ。

これを知るだけでも一旦パワーを無視する勇気の素となると良いが、兎に角初期段階では最大音量は完全無視する。
先ずは動作の確実さ、次に速度へ注力するのだ。
もし音の大きさで気にするとしたら足首(トゥ)と脚or腿(ヒール)の音量差で、全体が大きかろうと小さかろうと極力差を無くすのに務める。
これは本質的には上記「確実な動作」に含まれてて、キチンと踏めたら想像し難い位音量差は無くなるし音量も
自然と出て来るから。

何度も繰り返しになるけれど西洋太鼓は対和太鼓等とすると、力じゃなくて速度で音を出す仕様なんだからね。
人は「速度が出せる」様にするのに力を用いると、ペダルがそれを大音量に変換してくれるんだ。
体に瞬間的(動かそうとする時の力)でなく、継続的(単なる力み等)な力を入れたら確実に動きは低下する。

何度も繰り返しⅡだけど先ずは「動作を体で覚える」のが目的だから、ホントに「バネ弱」にしとかないとあきまへんで。
ちゃんと出来る様になってからじゃないと、パワーも速度もへったくれも無いんだかんね。
何処かの段階でどうしてもバネを強めたいとしても、それは奏法が「確立」出来る迄は我慢しましょう。

どうなれたら確立かってぇと
 ①明らかにシングルストロークでは不可能な速度で継続・連続が可能
 ②強弱を付けようと思ったら少しは付けられる(手のアクセントと同様に)
 ③トゥとヒールのどっちが先かの意識だけ程度で踏める
こんな感じだと思う。

実際に俺の場合普通のペダルでも少しは出来る様になったのは、主に上記②の達成後だった。
③についても頭の中はほぼフレーズをどうするかだけ位になってからだったので、両手でスネアだけで色々演ろうとする時と同じ位の感覚が持ててからだったな。
たまたま上記の数字順に習得出来て来たんだが、①だけの時点ではSpeedking以外になると途端に踏めなくなってたさ。

太鼓って全身を使うので他楽器より得手不得手の個人差が現出し易い気がするが、幾ら苦手だったり不適応だったりしても少しは必ず出来る様になるもんだ。
体験的に手のそれも指を使う類がとても苦手な俺、練習だって苦手に対する意欲も足りないから疎らになってる。
それもあって未だ得手不得手自体に変化はないが、それでも下手でも少しは出来る様になって来た。

他の奏法とのレベル差もあってロクに実用性は無いけれど、腕や手首が疲れ切った時に代替手段として用いる位にはなれている。
人以上を目指せば才能も必要になるが普通迄なら練習だけで賄える、と経験豊富な従兄の先生達は何時も口にしてる。
半分受売りもう半分は体験からだが、練習方法の誤りのせいで出来ず仕舞いに終るんじゃあ美味しくない。

2018年6月24日 (日)

Bass Drum Pedalの踏み方⑬トゥヒール&ヒールトゥ編1

順番では次はトゥヒールの2打目だが、敢えてヒールトゥも併説して行く。
これはどの順番でも爪先・脚の連続併用時に、基本的には前述「ヒールダウン」が有利だからだ。
特に習得しようとする時はカカトを下げてないと、感覚を掴むのは至難になると思われる。
最初に是用の意味も含め、「ヒールダウンの脚踏み」を改めて検証しよう。

本編では脚のダブルストロークの方法としての「カカト下ろし」だが、最大の目的は「その後」の奏法の自由度が確保出来るからだ。
幾ら力を使わない様にした処で「動かす」すには少しは力を入れる訳で、それには「動かす前」は真に力が不要で入って無いのが望ましい。
力を「抜いて直に入れ様とする」より「只入れ様とする」方が時間も労力も少なく済むから、短間隔の連打の場合は大いに影響される。

爪先の場合と違ってヒール時は実際には単動作とは行かず、「脚を上げてから落す」の2つになる。
しかし奏者意識で有効性があるのは「持ち上げて放す」迄で、
「放す」ののタイミング≒音の出るタイミングとなっている。
この
「放すの」へ意識を集中させるには、一々踏み方何ぞに係ってる場合じゃなくなる。

ここで2つ確認しとかないと危険なのがこれら奏法時の、「ヒール」と「ダウン」と云う言葉の内容だ。
前出だがヒールと云っても限界速連続ダブル時以外は実際使うのはカカトじゃないが、爪先じゃなくつまりは足首では踏まないって意味。
これも前出だがダウンの方もどちらかと云えば、「ベタ足」(なるべく足首は動かさない)と認識するのが適する。

元がシングルストロークより高速化する為にわざわざ動作を「分割」したのであるから、置きっ放しのドレッシングの酢と油の様にハッキリ分離してるのが望ましいのだ。
だから一瞬アホっぽいかも知れないけど爪先なら足首だけ、脚なら腿だけを動かす意識がモノを謂う。
混ざってしまうと頭も体もこんがらがるし、肝心の速度が落ちてしまう。

現実的には各奏者が必要とするのに足りれば大して気にしなくても構わないが、俺みたいにバネ最弱Speedkingみたいなのを常用するならそうは行かない。
これはリバウンドが強力にフルに作用するペダルとその設定だが、
1打目に限ると当然それは全く無い。
なので脚の上がり或は「逃げ」(とでも言っとくか)が足りないと、僅かな力でも重さでもフットボードに不要な影響を及ぼしてしまう。

だからって大袈裟に足を離せばペダルの雑音が増えるし疲れて困るが、他の作業に置換えてみるとそんなに難しくは無さそうなのが分かると思う。
手のフィンガーストローク時、スティックはギリギリ落さない寸前迄緩く保持するとリバウンド利用率が高まる。
平地を自転車で巡行してる時に実際は漕いでいるが、お喋りしながら歩いてるのと同じ位
意識は低くなってるだろう。
漕ぐと云うより、只「足を動かすのを止めない」位なんじゃないかな!?。
慣れは要すがそれをペダルの上で再現する様なもんだ。

何れにせよ演奏に足首を使うならペダルは軽い程適してるのは変えようが無く、ゴッツイペダルで無理するよりか速度でパワーを出すのを習得する方が楽で手っ取り早い。
慣れるのさえ面倒となったら救い様が無くなるが、他の殆どのより極単純な動作2つ分だけなんだから…。
馬鹿が利口になるのは至難だがその逆は可能な筈で、要領次第でどうとでもなると思うんだがねえ。

Bass Drum Pedalの踏み方⑫トゥヒール編3

奏者の意識も大切なのでつい長々力説しちまったが、反省も込めて具体的部分を先へ進めて行こう。
前回迄に「脱力」について書いたがもう1つあるのが所謂ヒールダウンでって処で、これも慣れてる人が今は少なそうだ。
もしかすると現代標準の感覚の人には初めから言うべきだった気もして来たが、俺個人の感覚では脱力してればカカトも自動的に着地するからと思ってつい省略してしまった。

ところがカカトは常に上げてるものとの認識が強かったり習慣が付き過ぎてると、カカトを下げる発想が出て来ないかもと心配になって来た。
トゥが充分習得済みならまだしもそうでない場合、カカトを上げてる力だけでも障害になる可能性があるからだ。
トゥでも「踏み終り」に脚加重するのは全然OKだが、踏む寸前や踏み始めに不要な負荷が掛ってると疲れるだけ。

爪先でしか踏まないんだからカカト上げ不要だし、寧ろ脚の重さを着地したカカトで支えるのが良い。

こうなれば爪先は「晴れて自由の身」となって、さあ後は奏者の腕(脚)次第となりこれが第一段階。

先ずは持てる力を強さではなく速さへ集中させたいからで、それを会得出来ると後のご利益が万能なのだ。


次に「足首動作だけ」の純度が高い程
練習になる訳で「踏み終り脚加重」は出来てもまだ後回し、この段階で音量等を下手に意識するのは時期尚早だ。
そもそも足首力と太股力では差が大き過ぎだし、重さだって大差がある。

力に頼ると交互使用時に無用な強弱が必ず付くが、それを回避・同等化出来るのが「速度によるパワー」なのだ。

脚には力と速度の選択肢があるが、足首にはそれが無いに等しい。

今回も発生したヘン語!?
「踏み終り脚加重」だが、これは飽く迄結果論に勝手な名称を付けただけだ。
これが現実に成立するのは速さと必要なだけのストロークが確実に得られた時で、奏者自身は寧ろ加重意識が皆無じゃないと成功しない。
詳細は後で説明するがこの第二段階時点では、先ずは単打で良いから簡単なフレーズが演れる位を目指しておくれ。
フレーズに気を取られても踏めるとなれば、一応踏む動作が身に付きつつある証だ。

さてお待ちかねか分からんが「
ヘン語」解説だが、一言で表せば「勢い余って」偶然瞬間的に脚の重さが掛るとなる。
「速度に拘った爪先」の魔力的所業で
 ①フットボードに触れてこれを押す
 ②ビータがヘッドに到達し
フットボードはそれ以上下がれなくなるが
 ③勢いが残ってたらその反動でカカトが浮き気味になる
って現象が「自然発生」する。
この「カカト浮き上がり」を別観点から眺めたのを、取敢えず
「踏み終り脚加重」と称したものだ。

但しこれの度が過ぎると即時に次を演る場合に、アップヒールスタートでも構わない奏法しか使えなくなる。
それと「音が出る瞬間」には有効だが「出た後」には殆ど無関係になるので、ホントに極瞬間的なもの。
つまり「速さの副産物」に過ぎず、これは力では実現不可能なのだ。

体験的に言うならば速さとストロークが無理無くキチンとした時に得られ、それ以外の意識では再現不可能だ。
本編はトゥヒールだから短間隔の連打を目指してるが、それにもなるべく余計な意識は無いのが望ましい。
複雑な指令になる程「神経の動作時間」が長くなって、間に合わなくなって来る。

実質的には単に1打目が足首か脚かの選択だけの意識で演ってて、だからこそ現代では大抵は不慣れな「トゥ」に慣れるのが近道になるのではと思うんだ。

Bass Drum Pedalの踏み方⑪トゥヒール編2

さてトゥヒールの踏み方だが、「脚を落す」のオンリーから脱出すれば良いだけと根本は単純明快だ。
太鼓ではやってなかったとしても普段足でリズムを取ろうとすれば、殆ど誰もが爪先でタンタンやった事があるに違いあるめぇ。
だから根源的発想からしたら、寧ろ
「爪先踏み」(足首動作)の方が初期段階にあった筈なんだよね。

現代なら多くの場合トゥの「爪先踏み」(足首力)さえ覚えられれば済むが、音量や速度等を自由に操るには多少のコツが要る。
それは脱力状態からスタートさせるのが脚踏み時より必要不可欠で、爪先時にもし脚の重さが掛かり過ぎてると2打目の脚踏みが遅れてしまう。
太鼓演奏では基本的に速さを求めると、手でも脚でも脱力に強く注意を払う必要があるのは同様だ。

バネ強ペダル独特の踏み方しか出来ない場合だとこれの改善を要する場合も出て来るが、今現在幾ら一般的で普通と感じられててもそれは特化奏法に過ぎない。
具体的には脚上げが脱力主体で(つまり自力じゃなくペダルのバネ頼み)、それ以外は常に脚の重さを掛け尚且つ力を入れてる様なやり方の事だ。
手でそれをやるとリバウンドを殺すので単打しか出来なくなるが、脚だってもし実感に乏しくても同じ事だ。

これでは手は白人で脚は黒人とでも見做して差別してるも同然で、真実の世界を知るのが不可能な意識の方向音痴だ。
知らないと未知への恐怖感から隔絶したくなるのが人情だが、前回の「輪ゴムに一時的に交換」をすれば誰でも力抜きで踏めてしまう。
しかも輪ゴムの数等で各ペダルに合せられるから、条件の統一も図られると云える。

是迄も再三述べてはいるが改めてバネ弱にした場合の変化だが、最大の相違は踏むのより脚や爪先を「上げる」方に神経を使わなければならなくなる点だ。
フットボードの重さやビータ長さ等が余程極端に大きく無い限り、ビータをニュートラル位置へ持って来るだけなら実はちょっとのバネ力しか要らないのだ。
バネ力低下でビータの戻りが遅くなったと感じる大多数は、脚の上がりが遅いのが
真の原因なのだ。

どんなにバネ強にしといたってニュートラル位置ではその力はかなり弱まるので、その効果が最大になるのは踏み込んだ位置の時だ。
なので「脚上げのスタート時」の速度がフットボードの戻り速度を上回らない場合、程度は様々でも必ず抑速ブレーキとして作用し脚が邪魔してるんだ。
逆にニュートラル位置でも強力な引きがある様な状態にしてたら、それもペダルの動作抵抗を増やすのでやはりブレーキになる。
「自分を一切変えない」でペダルの設定をすると一見楽に感じるが、それは「今迄出来てる奏法」にだけの好都合なのだ。

確かにバネ強で脱力のみで脚が上がるの自体は楽だがそれは「初回限定」で、2回目以降の負担の大きさは大変な事になっている。
しかもバネ力の大部分を脚上げに使っちまってるから、実際のビータ速度はペダル本来のよりかなり遅くなる。
これが間隔の開いた単打なら問題無くても、連打となると只では済まなくなって来る。
結局素早いアクションにはその「準備」だって速さが要求される訳で、先ずは脚上げ速度を向上させないと始まらない。

けれども力は無視で速さだけを追及するなら慣れさえすれば、個人差はあれどかなり速さが出せるだろう。
生まれてこの方一度も腕に止まった蚊を退治出来なかったなんてのは無い筈で、誰だってそれなりに速さは持ってるものなのだ。
得意の!?逆説で言えば大荷物を背負ってたら、どんなアスリートだって最高速は落ちるでしょ。

兎に角最初に動作を身に付けるには、「軽くしといて」からやれば良いんです。
なので「脚の重さ」はなるべく排除、不要な力みもなるべく排除です。
実体験してからじゃないと解り難いけど、速度が出せて来ると力よりその方が音量が出せるのにも気付くでしょう。
最後にパワーへの危惧に対する回答ですが、ポピュラー音楽でのそれはどんな状況かを今一度考えてみて。

1音のみのフォルテシモなら力でも得られるが、パワフルなバスドラムと認知されるにはフォルテの数が僅少では駄目なんですわ。
それ以外のが全部ピアニシモとかになってたら全体像としては非力に見られるし、唯一の大音量との比較で余計に「普段は非力」と強調されるよ。
強さ自体は例えメゾフォルテ止まりでも、強く踏み辛い所で常にそれを楽に出せてたら「恐ろしい奴」に見えて来るんじゃない?。

2018年6月23日 (土)

Bass Drum Pedalの踏み方⑩トゥヒール編1

個人差でスライドが苦手な人には朗報!?か、今回はもう一つの脚のダブルストロークの方法「トゥヒール」。
これにもその内で大別2種類あり上述の逆順になる「ヒールトゥ」もあり、語呂としては響きが良いので
こっちの方が有名そうだ。
だが前述の如く後者は自然なスライド奏法への移行が困難なんで、これから挑戦するなら前者推しだ。

この奏法は呼称の通り「脚の落し」の連続では時間的に間に合わない場合の対応策で、体の「違う場所」を動かす事で時隔を短縮させる。
手の場合の手首・腕等と同じ原理だが、重要な注意事項がある。
ヤリ手の奏者になら不可じゃないけれど、基本的にペダルのバネが強過ぎると不適合だ。
普通足首の力は脚(太股)より非力なんだから、その比もスライドより格段に影響が大きい。

近年脚上げが苦手な現代人のオープン奏法向けか、「脱力するとビータがヘッドから離れる」様な極度の強バネが多くなってしまった。
だが少なくとも各種奏法習得には障害でしかなく、極端は極端しか呼び寄せない感じだ。
でもそんなペダルしか持ってなくても慌てないで、本番使用には酷でも練習にだったら誰でもすぐ可能な至極簡単な「策」がある。

ペダルのバネを一旦外して、そこへ代わりに輪ゴムを掛ける。
と云っても受売りでネタ元は例によって従兄の太鼓の先生ではありまするが、兎に角これで「脚の動作は道具に頼らず奏者自身で」になる。
逆に言えばそこが今回は大事だが、「脚・足の動作がバネに余計な影響をされなくなる」のだ。

既にこの俺言い足首ダブル習得済みならまだしも、練習するには数を多くこなす必要がある。
それには無理な高速を出そうとしたりしない限り、楽まで行かなくとも「普通な感じで爪先でも踏める」環境が先ずは必須。
選挙演説みたいにくどく連呼するが、「手と足は一緒」。
だってそうでしょ「叩かれる相手」は大きさこそ違え、同じ太鼓なんですよ。

は置いといて冷静に戻るけど、つまり最初の課題は「足首で踏める」様になる事です。
これも毎度の経緯だがスライド特訓中の従兄が彼自身太鼓教師なんで気付いたらしいのが、1打目を脚(太股力)以外で鳴らすのに不慣れなのが障害になってるそうだ。
そこでいきなり苦手なスライド「1打目膝」に行く前に、一応使えてる足首のを先に挑戦している。

これが
トゥヒール推しのもう1つの理由でもあり、普通単打は誰でも脚(太股力)で踏むのに慣れてるからだ。
加えて現代ではこの時「ヘッド押付け」してるのがポピュラーだろうから、脱力にならず「脚に力を入れたまま足首を動かそうとする」一種の危険動作になってしまう。
腱鞘炎等の障害原因は使い過ぎもあるが、それ以上に理に適わない動作による場合も多いと思う。

ここでペダルがバネ最弱Speedkingって条件は付くが2人で色々試す内、爪先踏み(足首力オンリー)でも脚と大差無い音量が出せるのに気付いたのだ。
クドイⅡで既述「大昔の英国奏者にRockなのに足首だけ」が、想像より無茶じゃないのを悟る。
確かに「普通の音楽を演奏する」のに、「側溝に脱輪した自動車を持ち上げ様とする」みたいに一々労力を要するのは変だろう。

勿論「不慣れから来る疲労」は当面は避け難いが、だからこそ「バネの余計な反発」に会う様ではたまったもんじゃない。
我々が目にする動画では現代バネ凶!?ペダルですまし顔のプロの達人も、その手の者は恐らく上述の輪ゴム法を知ってるだろう。
見えない処では様々な工夫をして技を習得したであろう事は疑いの余地が無く、さりとてある意味「企業秘密」なので余り大っぴらになってないだけだと思う。

だからペダルが脱力した脚・足がフットボード上にあればビータがヘッドに接してる、少なくとも練習にはニュートラル位置がそうであるのが望ましいのだ。
現実的比較として手だって絶対値は手首・指より腕力が勝るが、「腕じゃなきゃ駄目」なケースは必ずしもそこ迄多くは無い筈だ。
演奏の真の自由を獲得するには強は不可でも、「小手先」でも普通なら可が要るのは既に明らか。
それが脚・足だって同じ事なのです。

2018年6月 9日 (土)

Bass Drum Pedalの踏み方⑨呼称編

世間に疎いせいで分り辛いのを多少なりとも解消すべく、バスドラム奏法の「呼び名」について整理してみたいと思います。
先週従兄の太鼓の先生から知識と助言を貰ったので、浦島太郎が次郎か三郎位には進化した積り!?。
彼(専門家)が現在一番耳目する表現に対し、俺言いをあてはめて行きやす。


俺的には困った事にバスドラ奏法では余りダブルストロークとは言わないそうで、数を踏む者がマイノリティだからなんざんしょか…。
しかし只でさえ見えにくい脚・足の使う場所を
明瞭化するには不向きなので、俺はシングルストローク・ダブルストロークと「手と同じ」式としている。
偶然で演れちまった後から分析した結果なだけだから偉そうに言ったらおかしいが、そう考えられると理解度が格段に上がるのだ。


①トゥヒール

1打目爪先・2打目カカト!?じゃなくて本当は「踏んでる」のは脚なんだから、レッグの方が妥当な気がする処だ。
普段カカトが着地してる場合2打目の時だけカカトが上下するのでそう表現されたらしいが、
奏者目線でなく傍観者目線なんだろう
これ本来はトゥとヒールの間に点かハイフンが入った方が良さそうだが、取敢えず耳にしたままで書いている。

これ原理的には2打目の音量が大きくなるが、16Beatの16分音符の2連等に丁度フィットする。
多くの場合「連打の1打目」が
16分の裏で、2打目が表になるからだ。
もう一つの利点はスライドへ移行し易い処で、テンポの都合等で頻繁に奏法を切替える場合は基本コレ一択だ。


②ヒールトゥ
1打目カカト・2打目爪先と①の逆順ので、実態と表現の差は上記同様。
原理的音量も上記の真逆になるが、1打目の方に大きいのがいる時に向く。
それと「連続」させるのには、大抵この順番の方が演り易い。
一般的にはトゥヒールよりマイナーだと思うがそれには訳があって、
この順番だと「前へスライド」に発展させるのが不可能だからだ。

因みに従兄が左利き時の2連打は全てこれで、スライドに特に苦労する原因がここにあったらしきが先週判明した。
それにしても彼はよく原理に逆らって2打目を大きく鳴らしてたもんで、流石は本職の達人だ。
そのせいでずっと一緒に居たのに、35年も気付けなかったよ。

③スライド
実際には大別でも2種類あるが、世間様では区別不要らしい。←と、愚痴っぽく聞こえたら幻聴です!?。
大雑把に言えば①②で間に合わないのを賄えるのは
確かで、それより更に速いのについては奏法より奏者のせいと思われてるんでしょうね。
けれども実際は個人差以前に「演り方の差」があるので、俺的には残念な分類法であります。

でここから「俺言い」の「逆あてはめ」だが、こっちの分類の方が種類が多い。
先ず①②についてのケチは「脚踏み」をカカトと嘘を言うからで、これにもちゃんと理由があるんです。
それは「限界速連続ヒールトゥ」の時は、かなりホントにカカトでしか踏めなくなって来てそれと区別したいからなのだ。

一般①②系のを俺は「足首ダブル」としてるが、その中に主に3種類ある。
爪先・脚、脚・爪先とカカト・爪先で、最後のが=「高速連続足首ダブル」。

一般③系も主に2種類あるので「足首由来スライドダブル」と、「純スライドダブル」としている。(普段はダブルを略す場合が多いが)
これもやはり訳有で前者のでは連続化が困難、トリプルは不可能だからだ。
念押ししとくと「純スラ」は「膝・爪先ダブル」で、実はスライドより「1打目は膝で」が肝だ。

スライドの純度が上がる程スライド量が増えるのは、足首率の低下・膝率の向上の結果だ。
前回のGIF画像の如く限界速になったら、ホントに「遅い足首」なんかじゃ間に合わない。
個人差はあろうが余程の鈍足君以外は膝の方が速い筈で、これは「必要なパワー」にも関係があるからだ。

ペダルを踏まないのならつまり負荷が無いなら、より軽い足甲の方が速く動かせるだろう。

混んだ一般道では原チャリ(小排気量オートバイ)の方が速く、バイク宅急便等がそれの典型だろう。

しかし「普段が軽い」のを動かす筋肉は非力で、幾らSpeedkingバネ最弱でもフットボードを高速で動かすには足りないみたいだ。
新聞配達のバイクでだと、積み荷のある軽トラを引くのは無理だったってね。
それに対し腿は脚全部担当だから最強だが、これは巨大ダンプみたいに加速に劣る。

膝は腿の分軽いからその分非力だが、多少の負荷の影響は受け難い様だ。
肉体的には最高速部じゃないけれど、フットボードはスティック2本より大抵重いんだから仕方無い選択と云えよう。
しかもビータの重さ(遠心力含む)も実際には加わっているのだから…。

そして「普通以上の高速化」をしようとすると「速度の為の力」が必要とされ、倍速に要る力で4倍と結構な額面になる。

例えば新幹線のモータが小型電気機関車のより強力だったり、レーシングカーのエンジンの馬力が観光バスより強いのしかり。

チョビ脱線コーナーだが、最近個人的に再認識した件がある。
それはJeff Porcaroの手足についてで、印象よりカカトの上がりが小さかったのが1つ。
もう1つは手のグリップで、最近迄は何か変な独特な感じに見えていた。
何が変てダブルストロークじゃないと無理そうなのの手元が、見た目が限りなくシングルっぽかった処。

これ今にしてみれば従兄連呼の「閉じた柔らかい手」の一種の典型で、恐らく最大の利点は奏法の切替が点でなく線に出来るからだと思った。
彼みたいに普段楽曲主体としてて最大の問題になるのはテンポで、他のでもそうだが楽器固有の演り難い領域ってのがあるもんだからだ。
少しでもこれを減らすには上記の「奏法切替点」を曖昧にするのが得策で、更に「奏法ブレンド」が出来たら無敵だからね。

この手の奏法呼称ってのは「出来てからじゃないと分からない」部分も多いので、脚・足についても同様だったんだろう。
なので
脚・足にもそれがあって俺は好みじゃないけど、足首由来スライドも場合によっちゃバカにならない手法だ。
俺言い純スライドは遅いのは苦手で中速なら可能ではあるが、大音量はもう無理と音量の加減が効かなくなるのだ。

だが足首ダブルには若干速くて辛いなんて時、足首由来スライドが使えると嘘みたいに簡単に解決出来る。
視点を変えて最高速でなく中速域とすると、一見邪道だったブレンド奏法「
足首由来スライド」も俄然脚光を浴びるのだ。

現在
脚・足修行中の従兄もここに気付いた様で、純スラと並行して苦手だった爪先・脚の訓練も始めた。
単独で純スラ可になれた処で足首ダブルが逆順しか不可のままでは、実際の楽曲中で上手く移行出来ないからだ。

俺自身も中速域に適した奏法が不得意だった内は、単発(っても連打だが)はバカっ速いのに全く連続させられなかった。
従兄推奨「可変速練習」が
脚・足にもやはり必要みたいで、これも手足一緒論に繋がっている。
但し純スラ(膝・脚ダブル)は俺様みたいな世界的達人!?でも「遅いと無理」で、上手く行かなくても「速い中」で訓練するしかない。

連打が無理な最初の内は、兎に角「蹴って鳴らす」を試す処から演ろう。
実験台氏によると彼の場合「革靴」(底も革)を履いたら感覚が理解出来たそうで、平和主義穏健派は人生に於ける「蹴り」経験値が低いのもありそうだ。
かつて弱いくせに暴力的だった俺には、慣れ親しんだ動作だったから容易かったらしい。
つまり蹴りが当たる瞬間に足指が「座屈」すると無効になるので、固目の靴がそれを補ってくれるのだ。

「風人乱舞」ってブログで俺のデモ動画が採用されてて嬉しいが、ここの主さんはSpeedkingはスライド不向きと誤解されている。
従兄にも訊いたが昨今の靴は「滑らないの第一」とお笑い芸人化しちまって、靴底が革のはとんとお目に掛れないそうだ。
これだと滑らせたいには不都合だし良く言えば足へのフィット感があるが、変形し易いのでスライドには助けにならない。

でもスライド奏法はSpeedking使用で考案された筈で、今では華奢でも大昔では一番丈夫な口だったからだ。
ベアリング不使用等動きの遅いペダルだったらビータサイドが蹴りに追い付けず、ベルトに負荷が集中して切れそうだ。
現代のヘヴィ―なペダルは重さやバネ強さが仇で、ペダルは壊れないけど
今度は人の足が厳しくなる。

<つづく>

2018年6月 4日 (月)

Bass Drum Pedalの踏み方⑧必読・必見「スライド奏法」

この度俺言い「純スライド」の更なる可視化として、GIF化してみました!!!。
過去に出したデモ動画からではありますが、0.25倍速なので以前のよりは分かりやすいと思います。
従兄にお願いしてのデモ動画掲載でしたから音の問題で0.25倍速のは不許可になり、スローモーションとは云えこれ迄は0.5倍速止まりでした。
この唐変木なオッサンも多少知恵が付いたか、ネタは古いが試みは俺的には新しいってか!?。
では早速。


Giphy1

今回への経緯ですが簡単に言うと音の問題で、0.25倍速ではバスドラの
音が可聴帯域以下になって没ったのだった。
音をMic3点でStereo録りしたのは
生のバランスが分かるのは良かったが、各太鼓毎の音質調整が不可能だ。
バスドラの少な目な高域成分を上げ様としても、スネアやハット等の方が盛大に大音量化しちまうのだ。

元が超高速!?で音数も少なくないとなりぁ、従兄の指摘通り音と画が一致しないのは難解を極める。
没になったが
0.25倍速も当初用意したのはフォームを明瞭に確認出来る為で、0.5倍速では不適当と感じたからだった。
最近従兄にスライドを教えるのに色々見せてみてるが、その一環でフォームだけ見て貰う積りで一部だけ切り出したのを送った。

ついでにブログにも載せちゃえと安易に思ったが、貧民ブログにアップロードしてない動画は埋込不可であっさり挫折。
草臥れて居眠りしてる処へコロンブスの卵が降って来たか、懐かしい!?手法が思い浮かんだ。
どうせ音が駄目なんだから画だけで良い、動くけど「画」だったら拙ブログにも掲載可能でした。

今回の掲載意図が重要なんだが、これ実際は「目にも留まらぬ早業」!?な処。
従兄の所で彼の教材様に実演して録画して貰ったが、解り易さを意識した為低速化してしまった。
最大限に低速化させるとどうしても足首要素が混入して来るんだが、それが為従兄に「足首動いてる」と誤解さしちまったい。

なので「演奏は高速」で「再生は低速」としない限り、お見せする術が無いのである。
こっちの都合と録画の下手さで膝が映ってないけれど、それでも1打目では脛は殆ど下がってないのは分かると思う。
極度のベタ足の為2打目が足裏全体みたいになってるが、必要なのは足指付け根だ。

もしSpeedking等で爪先側よりカカト側が勝ってしまうと、最悪フットボードを「持ち上げる」事になるのでご用心。
普通のペダルでだってそれだとフットボードを「押下げ」られず、2打目は空砲になる。
純スライドでは利用する場合はあっても、カカトでフットボードを踏む事は先ず無いと思いますよ。

程度は個人差によりけりだがホントに「カカトで踏む」のは、足首ダブルの限界速連続の場合位で御座居ます。
スライドトリプルでは上記の「利用」が出て来るが、実際にフットボードを動かすのはやはり「爪先サイド」でありんす。

もう1つ御留意頂きたいのがビータストロークで、この画ではニュートラルより逆へは行ってない処。
「画のままの速度」だったらこれじゃあ幾らも音量出ないけど、実際は飽く迄「4倍」ですから。
速度の都合でストロークは稼げないけど、その「速度」のパワーで「普通の音量」位は余裕で出るんです。

これで1打目が本当に爪先でフットボードを突っついてんの、解って貰えますかね!?。

<つづく   かも>

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