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2018年6月24日 (日)

Bass Drum Pedalの踏み方⑪トゥヒール編2

さてトゥヒールの踏み方だが、「脚を落す」のオンリーから脱出すれば良いだけと根本は単純明快だ。
太鼓ではやってなかったとしても普段足でリズムを取ろうとすれば、殆ど誰もが爪先でタンタンやった事があるに違いあるめぇ。
だから根源的発想からしたら、寧ろ
「爪先踏み」(足首動作)の方が初期段階にあった筈なんだよね。

現代なら多くの場合トゥの「爪先踏み」(足首力)さえ覚えられれば済むが、音量や速度等を自由に操るには多少のコツが要る。
それは脱力状態からスタートさせるのが脚踏み時より必要不可欠で、爪先時にもし脚の重さが掛かり過ぎてると2打目の脚踏みが遅れてしまう。
太鼓演奏では基本的に速さを求めると、手でも脚でも脱力に強く注意を払う必要があるのは同様だ。

バネ強ペダル独特の踏み方しか出来ない場合だとこれの改善を要する場合も出て来るが、今現在幾ら一般的で普通と感じられててもそれは特化奏法に過ぎない。
具体的には脚上げが脱力主体で(つまり自力じゃなくペダルのバネ頼み)、それ以外は常に脚の重さを掛け尚且つ力を入れてる様なやり方の事だ。
手でそれをやるとリバウンドを殺すので単打しか出来なくなるが、脚だってもし実感に乏しくても同じ事だ。

これでは手は白人で脚は黒人とでも見做して差別してるも同然で、真実の世界を知るのが不可能な意識の方向音痴だ。
知らないと未知への恐怖感から隔絶したくなるのが人情だが、前回の「輪ゴムに一時的に交換」をすれば誰でも力抜きで踏めてしまう。
しかも輪ゴムの数等で各ペダルに合せられるから、条件の統一も図られると云える。

是迄も再三述べてはいるが改めてバネ弱にした場合の変化だが、最大の相違は踏むのより脚や爪先を「上げる」方に神経を使わなければならなくなる点だ。
フットボードの重さやビータ長さ等が余程極端に大きく無い限り、ビータをニュートラル位置へ持って来るだけなら実はちょっとのバネ力しか要らないのだ。
バネ力低下でビータの戻りが遅くなったと感じる大多数は、脚の上がりが遅いのが
真の原因なのだ。

どんなにバネ強にしといたってニュートラル位置ではその力はかなり弱まるので、その効果が最大になるのは踏み込んだ位置の時だ。
なので「脚上げのスタート時」の速度がフットボードの戻り速度を上回らない場合、程度は様々でも必ず抑速ブレーキとして作用し脚が邪魔してるんだ。
逆にニュートラル位置でも強力な引きがある様な状態にしてたら、それもペダルの動作抵抗を増やすのでやはりブレーキになる。
「自分を一切変えない」でペダルの設定をすると一見楽に感じるが、それは「今迄出来てる奏法」にだけの好都合なのだ。

確かにバネ強で脱力のみで脚が上がるの自体は楽だがそれは「初回限定」で、2回目以降の負担の大きさは大変な事になっている。
しかもバネ力の大部分を脚上げに使っちまってるから、実際のビータ速度はペダル本来のよりかなり遅くなる。
これが間隔の開いた単打なら問題無くても、連打となると只では済まなくなって来る。
結局素早いアクションにはその「準備」だって速さが要求される訳で、先ずは脚上げ速度を向上させないと始まらない。

けれども力は無視で速さだけを追及するなら慣れさえすれば、個人差はあれどかなり速さが出せるだろう。
生まれてこの方一度も腕に止まった蚊を退治出来なかったなんてのは無い筈で、誰だってそれなりに速さは持ってるものなのだ。
得意の!?逆説で言えば大荷物を背負ってたら、どんなアスリートだって最高速は落ちるでしょ。

兎に角最初に動作を身に付けるには、「軽くしといて」からやれば良いんです。
なので「脚の重さ」はなるべく排除、不要な力みもなるべく排除です。
実体験してからじゃないと解り難いけど、速度が出せて来ると力よりその方が音量が出せるのにも気付くでしょう。
最後にパワーへの危惧に対する回答ですが、ポピュラー音楽でのそれはどんな状況かを今一度考えてみて。

1音のみのフォルテシモなら力でも得られるが、パワフルなバスドラムと認知されるにはフォルテの数が僅少では駄目なんですわ。
それ以外のが全部ピアニシモとかになってたら全体像としては非力に見られるし、唯一の大音量との比較で余計に「普段は非力」と強調されるよ。
強さ自体は例えメゾフォルテ止まりでも、強く踏み辛い所で常にそれを楽に出せてたら「恐ろしい奴」に見えて来るんじゃない?。

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