Bass Drum Pedalの踏み方⑥必読・必見「スライド奏法」
今回漸くスライド奏法とペダルの適正へ入るが、リバウンド活用の観点を含めた検証だ。
俺が文章力に乏しいので重複も多いかも知れぬが、どんなに大幅脱線してても一応無関係では無いのだけご承知頂きたい。
前回最後に記した2打目のフットボードの位置の件だが、超高速連打の為にはバネ力だけではペダルの戻りは間に合わない。
これが手の話しなら誰でも簡単に納得してる筈で、バチの返りは手より皮の反動の方が遥かに速いでしょ。
これ最初に手自体は振り下ろすのに絶対使ってるので、瞬間的に逆転させるのが困難なのもあるよね。
で足ともなるとフットボードを足で「掴む」のは先ず不可能なんだから、実は手より大問題なのはこっちなのだ。
ここから冒頭の重複全開かも知れぬが、大抵はバネが強めの方が戻りも速いと多くの皆さんが誤解されている。
誤解の最大・問題点は「叩いて無い時」の状態しか見て無い処で、予め押しといたフットボードを開放して動きを見てたりしてるでしょ。(普段は俺も!?)
かなりゆっくりとしか踏まないのならばそれも多少は当たりだが、大抵の楽曲内で要する速度ではバネ力等殆ど無意味も同然の速度しか持ち合わせていない。
ペダルにバネが要る理由は飽く迄「1打目の準備」で、それ以降にはホントは寧ろ邪魔者な位なのである。
バスドラヘッドの張りはスネア等より遥かに弱いが、角度が90°近く異なるのにご注意だ。
もう1つビータの角度も打点時はほぼ垂直で、その重量の殆どはペダルに乗っていてヘッドに影響しない点だ。
要は思いの外リバウンドの影響が大きい、これを先ずは踏まえておこう。
これの「音による」証拠を挙げておくと、指に依らない手の2連よりスライドダブルの方が断然楽々大音量ですな。
手だって究極の脱力が出来てたらかなりの音量が出せるけど、理論的に裏技(指による補助等)無しで1打目より2打目を大きくするのはほぼ無理だ。
だが踏み方もあるにせよ普通の足ダブルは大抵は2打目を大きくするし、その音量も単打と同等だ。
これに先ず必要なのはペダルの充分な戻りで、急ぐので足のストロークが稼げない分余計にビータストロークも必要なのだ。
極論(得意の!?)すれば戻ってないと、そもそも2打目が不可能だしね。
勿論1打目後の脚・足脱力は必然重要だが、それにしたってフットボードに与えられた自由時間はとてつもなく短い。
では超強力バネで戻りを早めるのはどうか!?、これは未検証ではあるが多分「踏む」の自体が遅くなり過ぎで駄目だと思う。
更にクローズで確実に止めるのも困難になるだろうし、恐ろしい怪力の持ち主ですら足首ダブルで難儀するだろう。
是又以前語った気がするが最速は、完全脱力からが鉄則だ。
これらから紐解くとペダル動作は滑らかに越した事は無いが、それより駆動系の重量とバネ強さが問題になる。
加えて極端な強グリップや、短過ぎるフットボードもスライド奏法には向かない。
Speedkingは強グリップと記したが、基本底がツルツルの革靴での使用が前提と思ってしかるべき。
この組合せではグリップは至って普通で、それが為そもそもスライド奏法の実用もSpeedkingに依るのが多い訳だ。
近年のペダルは脚上げ苦手な現代人に忖度してか、はたまた脚が乗ったままでもオープンに出来る為かバネ強が多い。
しかし決して全てと云う訳では無く、物によってはスライド奏法を強く考慮したらしき設計のも存在している。
残念乍らバネの具体的強度については、俺と奇特な読者諸君との環境整合が難しそうなので上手く提示出来ない。
これについては今後要望があれば足太鼓教室何ぞ実施する積りでいるが、取敢えずの基準としてなら普通設定のSpeedkingと比較するのも手だ。
かなり大雑把だがバネ強さが似たり寄ったりならそれはスライド可能なペダルで、幾らバネを弱めても倍以上だったら不向きだ。
繰返しになってしまうが個人差も大きいが、リバウンド活用に脱力が重要なのは何も手だけでは無い。
足もそうだしペダルもそうで、これは国際共通規格みたいなもんだ。
バスドラペダルの「普通のショット」を今一度振返ると、音を鳴らす寸前にペダルはどういう位置にあるかだ。
ニュートラル位置からではなく、反位(打点と正反対)からの始動だ。
この時バネ力は脚に加担してくれるが今はスライドの話しなので、今度はその2打目寸前の状況へ目を向けてみよう。
バネの強過ぎはリバウンドには抵抗勢力でしか無くお邪魔虫、クドさついでで「手やスティックにバネなんか付いてるかよ」でありんす。
通常単打時の脚上げによる反位化は不可能だしね、大体極短時間にせよ足とフットボードは離ればなれの他人の関係。
奏者なのにこの時は一切操作に関与出来ないと云う…。
更にダメ押し気味だが体験を披露しとくと、
①並設定Speedking(友達の)+初心者の俺=スライドのキッカケ掴む
②スライド可能初期は他ペダルのバネ強めが良さげに感じたが
③マトモに踏める様になってみたらバネ最弱一択
と云った経路を辿った。
<つづく>
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