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2018年4月16日 (月)

Rickenbacker Bassの話し②比較編

木部での最大の特徴は基本メイプル製で、尚且つスルーネック構造な所だろう。
そのせいで見掛けに依らず意外と重いが、特に低音域での基本波がFender系より微妙に短いのに綺麗に出て来る。
ハイポジションでもそのまま移行可能なデザインも、
ボディの材質からの強度のお陰で何の無理も無い。
塗装は昔のGibsonみたいにベタベタになる心配が無くて良いが、若干特殊な塗料の様でFender系より補修が面倒に感じる。
但し4003になってからのだと、どうやらひび割れの心配は無い様だ。

数年前現行BANDのGuitar氏が所有してたYAMAHA BB‐3000ってのが偶然スルーネックので、材質・電気系統はFender系なのと弾き比べる機会が得られた。
これはFender系であってもネック接続部の「重なり」不要な為、ボディ厚みもリッケンとの差が小さい。
共通項の多いせいか弾き心地は結構近似だったが、音のニュアンスはかなり異なっていた。

前回辺りからの俺ブームで先に結論を語ると、BBはかなり良いBassだが中途半端さも感じたのが正直な処だ。
弦の感触や基本的な音色はFenderと殆ど一緒で、良く言えば扱い易く感じる人が多そうではある。
でもそれなら本家のの方が良いし、「Fender社じゃないのの個性」が全く足りないのだ。

近代的な外観に反して音色自体は旧態依然なのにも、少し戸惑わされたのかも知れない。
部分グレードアップされたFenderと捉えたら、好み次第では価値はあるのだろう。
折角アクセスの向上したハイポジも幅が広いのはそのままだから、相当手の大きい人以外には効果が低い。
この幅広はスラッププル時には明かにご利益があるが、これも指板後端で常用する人だと自動的に最高音フレット近辺は使えなくなる。

Bass_pickup1

ここで前回述べたPickupのタッチ感への影響の概念図だが、上段がFender系で下段がRickenbackerの弦とPickup高さ方向の位置関係。
恐ろしく雑に説明すると中が薄い水色ぽい大きさの違う丸が弦で、薄いオレンジとも薄茶とも形容し難い色のがCoil。
銀色のつもりで実際は灰色っぽいのが磁石やポールピース。
濃い目の灰色はポールピースと別になってる磁石で…、まあ後は適当にお察し下さい。
ってのも今回の要点が主にCoilと弦の位置関係についてですから。

ここでの前提条件は距離が近い程感度は上がるが、設計値を越すと音が歪む処だ。
但しそれにも傾向があって
①磁力系(磁石やポールピース)では「拾うのより出す方」に影響し
→近過ぎたら弦振動を阻害し
②電気系(Coil)だとその逆になる。

元がアウトローなスラップ奏法だから「歪んでも聴ける音」になるなら、却ってその方が普段との差別化が図れて好都合なのだ。
それは「打ちつけ」はするが必ずしも「大きく弾いて」はいない部分にご注目、つまり歪むのは弦が当たった一瞬だけなのだ。
美味く歪めば倍音増加にも繋がる訳で、スネアドラムのスナッピー(響き線)と似た様な効果になる。

Coilがどれだけ「無理無く」弦に近寄れるか眺めてみて、特に「どの弦に対しても」とするとPrecisionの方式だけだよね。
因みに前出のYAMAHA BBは前後方向の位置がPrecisionとは逆になってたが、フロントPUは同系の所謂スプリットコイル式だった。
リアPUは上段右のタイプだが位置やボディ材等との関係で、音的には殆どJazz Bassのリアと一緒だった。

多くのFender系スプリットコイルPUはケースがプラ製だが、これも俺みたいな乱暴者にはお助けアイテムとなる。
ワイルドな話しだがプラスチックは金属より直に弦がぶっても割合その音が気にならない。
金属で特に板状だと強風で階段を転がり落ちる空き缶みたいなもんで、特有の倍音が一杯出るので耳障りなのだ。

一方ポールピース等は金属でもカバーよりは気にならないが、「Coil近し効果!?」には直接は無縁なので余り近付ける意味が見出せないでいる。
どぅわぁがしかぁしスラップ時以外だとどうなるか、かなり気を付けないとここぞの時に限って歪んで低音が削がれる代償もあるのだよ。
例えスラップでも「アンサンブルでの低音は絶対」と思ってたか、本家大御所系の師匠方はそれで単に叩くだけじゃなく同時に少し「えぐって」る。
「スラップの音」らしいのはぶつだけで「Bassらしい音」ははじくのだけ、結構永遠の課題ではある。

ここでリッケンへ戻るが下段左を見て何か気にならないかい?、これは所謂トースタートップと呼ばれる旧式ので何とギターと全く共用なのだ。
宅の借物のは最初からそこだけ特別仕様のだったんだそうで、ちょっとした修理・清掃時に実見して引っ繰り返ったわ。
'90年代の新品だったから外見は兎も角、まさか本当にやらかしてるとは夢にも思わなかった。

だけと音的には問題無いどころか、下手すりゃウッドベースみたいな重い低音が出るのである。
元来リッケンのPickupはワイドレンジな処が
売りなので可能な芸当なのかも知れないが、音色だけじゃなくダイナミックレンジが異様な程広い。
それで一時期Pickup高さを色々試したものの音量が少し変化するだけで、音色はほぼ無変化だったのでギリギリ弦がぶたない程度に落着いている。

これらの特徴で助かるのは太鼓等が想定外の強アクセントになった時で、Fender系比だと割と「低音を損なわずに」こっちも強く出れる処だ。
反面「演奏に正直」なのでこっちがやらかしたのも全部そのまま出ちまうから、腕を問われるとも取れる。
スルーネックのせいで鳴りが良いのも欲しい時には好都合だが、うっかり不要弦ミュートが雑になればそれも濁ってアウトだ。

けれども太鼓も本格化させてみると思うのは、生楽器だったらもっとどれだって全てが「手加減次第」な処。
最初は少し戸惑いがあったけど、慣れてみればどうって程の事には感じなくなって来た。
普段から便利だったり楽だったりの方が良いに決まっちゃいるが、本当にいざって時に助けられる方が有難いと云う様な感じだ。

また俺が常用するのには勿論音色も含まれてるが、その最大点は決して安っぽくならない処だ。
これも前回述べた通りFender系は元が云わば分業式なので、Amp如何では大袈裟に安っぽい音になってしまう時がある。
ギリギリでプロ!?の分際では常にAmp指定をするのは不可なので、楽器本体だけでいつもの音が得られるのも大事なのだ。

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