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2018年3月29日 (木)

実際的PAの話し①(何Wあれば聴こえる!?編)

珍しくいきなり結論を言うと「分からない」だが、何Wだけじゃなく「何dBのスピーカ何個で」と付けば責任を持って即答致しますです。
「何dB」ってのはスピーカの能率の事で、下手すりゃW数以上に実際に出て来る音量を左右するからなのよ。

変速機付自転車に例えるとW数が漕ぐ人の能力、能率dB(デシベル)はギアを何段目に入れてるかみたいなもんだ。
個人差はかなりあるが最高速用ギアで物凄い急発進出来る人は、まず居なさそうなのと似た感じ。


誰でも○○Wには目が行くのに、○○dBと来たら何故かマイナーで見過ごされがちと可哀想な現実。
だけど「爆音屋」さんだったらそれじゃ駄目よ、スピーカ能率って凄くピンからキリまであるんだからね。

ここから具体的数値を挙げて行くが、取敢えず基準として電気楽器Ampのスピーカ能率はトータルで
能率100dB位のが多い。
トータルとしたのはスピーカユニットの数の違うのもあるからで生ドラムと一緒に演れる都合で、
能率100dB位のを50~100W位で鳴らしているから出力音圧は117~120dB位になる。
Rockだからギターソロとボーカルが同音量で良いのでPAだって200Wもあれば余裕でOK!?、確かに大昔だったらそれでウルサイ位のもあったんだが…。

オーディオ用の
特に近年の小型のでは先ず再生周波数帯域(どれ位低い音も高い音も鳴らせるかの範囲)の確保だけを優先して、能率は大昔のスピーカと比べても信じられない程低かったりしている。
昔より高出力Ampが廉価で簡単に得られる様になったお陰で、「割はとても悪い」が理論に反して恐ろしく小さく出来る様になったんだ。

ご家庭用も真空管がデフォルトの時代ではAmpの方がスピーカより高く付くので、今の電気楽器用のととても似た性質のスピーカが普通でしたよ。
好みによっては音色はOKかも知れないけど、超低音再生等夢の又夢で高域だって実際は全然出せてませんでした。
今のスマホとかのだと大きさの都合で低音はOUTだけど、高い方はほぼ無制限状態になってるね。

PA用だとそこまで今昔差は無いけれど、それでも案外昔より能率は下がり気味なんです。
只これは訳アリで大昔のPAは大抵「ボーカルAmp」(昔はそんな呼称があった)だったが、今は生ドラムの音も再生しなくてはならなくなったからだ。
「バスドラの重低音をPAでお願いします」と来るから、生の太鼓以上に超低音を出せる必要が生じる。

その超低音の能率を稼ぐのが今でも大変厳しく、殆ど事故原発の処理並と云っても過言で無い位なのだ。
高い方なら割と高能率化がし易くて、メガホン何かは昔から偉く高能率だった。
メガはまんまでホンはホーン、つまりラッパで激音量ラッパって事。
これの欠点は今も同じだが出せる音の高低範囲が狭いのと、低いの出したきゃ信じられない程巨大化させなきゃならない処。
ラッパ型じゃなくても低音は寸法を要するが、これが現代にはミスマッチなので能率低下を受け入れるしかない訳だ。


この件の詳細は長いので別項へ譲るが、「出したい音程に能率が左右される」処は注意点だ。
そして上記の通り低音再生には大きさが必須なので、原理に逆らった小型とするとこれは著しい能率低下を招く。
もし高級ヘッドホンで聴くシンセの超低音をLiveで再生したければ、「1人では絶対運べない大きさ・重さ」のスピーカが必須になる。
その面で現実的には何処迄妥協出来るか、悩ましい処ではある。

スピーカ出力音圧の実際の計算には入力電力・能率の他に、インピーダンス[Ω](単位はオーム)ってまたまた面倒な値にも左右される。
インピーダンスとは交流電力に対する抵抗値で、スピーカ等のそれは抵抗器でなくコイル(Voice Coil)なので周波数(音程の高低)によっても変動して…。
これを全部やってくとキリが無くなるので、今回最初は特定の条件を設定する事にする。

現実のスピーカの数値も全貌はグラフに任せ、インピーダンスだと
最小値を
公称値として記載している。

またスピーカ能率は断り書き無き場合1W入力時・1m離れた所で測った値とされていて、
100W入力時はそれ+20dbの出力音圧(音の大きさ)になる。

図を書いてみたが先ずは概念を理解して貰う目的で
、多少非現実的だが簡略化した条件設定を次に記す。
 白黒のスピーカは97dB
 赤いのは   
100dB
 青いのは    
94dB
 Amp
出力は各スピーカユニットの接続方法(直列・並列等)に係らず100W

Sp11

①能率がたったの!?3dB低いだけで数が2倍も必要になる
→出力電力(パワー)でなら50Wの2倍の音圧は100Wで得られるが、これは感覚的にリニアで理解し易い。
しかし能率は関数計算による比率なので+3dBが2倍・-3dBが半分となって、「見た目の数値差」は僅かなのに音量は大幅に違って来る。


②①の逆に能率が2倍あれば数は半分で足りる


③これを発展思考するとやはり能率が2倍あるとAmp出力が半分しかなくても同じ音量が得られる

数字のマジック(まやかし!?)と云えなくも無いけど、兎に角「能率dB」の影響って数字の見た目より全然凄いでしょ!。

<つづく>

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