ドラムセット録音の話②
大分間があいちゃったけど今回は Mic の選定についてで、2人の浦島太郎君!?達の意見に俺は戸惑気味なのだ。
前回書き漏らしたがウチの従兄は体調の問題で移動に難があり、自宅の教室で教えられても他所へは余り録りに出掛けられない。
メンバー持寄り品から多少なりとも選べるのは幸いも、太鼓用ばかりでも無いしと制限がある。
要点を先に述べると新し過ぎるか古過ぎるかで、現代の録音水準を活かすには新だが彼らの好みの音色では古が適してた処だ。
それでもせめて「自分の音用Mic」なんてのを持ってれば話は早いが、従兄所持のは彼が大昔営んでたLive Houseの時のしか無い。
俺も幼少時から「古いもの」は好きだが、今回のはクウォリティにかかわって来るから OK 出し辛かった。
それでは1つ間違えりゃ今の大混雑地下鉄に 、SL をのんびり走らせる様なもんだからね。
好みも大事だが Mic と楽器を「同列」扱いし過ぎるのは考えもので、実際耳に聴こえたのより好きな音だったりしたら却ってそれは危険な兆候なのだ。
余程注意し続けられない限りそれに浸ってると、「生では自分の好きな音が出せない」となり兼ねないからよ。
今時 Live でも音量的には不要でも PA が使われるのがほぼ当り前だから、Mic を通った後に好みになってりゃ良いと思われるかもしれない。
しかし「元の出音」の水準が下がれば、実際は「聴けはするが大した事無い」になってるだろう。
PA は決して「音源」ではないでしょう!?、だからどんなに大変身に見えても「服は違うが中は同じ人」でしかないのだよ。
BANDなんかに居ると電気楽器の Amp と同様に考えてしまったりしがちだが、Amp で音を創るのだって科学的には殆ど「引き算」です。
太鼓でこれに相当するとしたら、音色の為のミュート(不要倍音を引き算)がその辺だ。
具体例として皮ミュートは「上を減らしたから下の割合が増えた」で、それの電気版がイコライザやトーンだ。
電気式なら確かに削るだけじゃなく増やすもあるが、単に「元からちょっとでもあった」なら強調出来るのであって「全く含まれてなかった」ら無理だ。(エフェクトで倍音生成等した場合を除く)
わざとならアリだが所詮幾ら音楽的だったとしても、音響機材はイコール楽器じゃないのを忘れて欲しくない。
これの例外は Mic 固有の性質を利用した声によるリズム音などがあるが、その代りこの時は声より 最早Mic の方が音源と言えそうだ。
万一「拾えなかった音」が後から欲しくなった時を思えば、なるべく「そこにある音」は洩れなく拾える Mic の方が安全だ。
ひと手間増えるが後で要らなくなったら削れば良く、その逆は不可能で「録り直し」しかないのだから。
最良のパフォーマンスを得るには「心地良い」のも重要だが、それで偏り過ぎたら「ひとりよがり」になってしまうだけだ。
良い意味で音創りも「演奏」と「録音」の別けるべき処は別けときましょう。
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