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2018年2月24日 (土)

ドラムセット録音の話③

直近の拙ブログ「Hi-HatとそのStand」の絡みから、Mic の種類による関係性をみてみよう。
日本人は海外比で控え目なせいか各専門家が分離し過ぎてて「間が分かりにくい」事があるので、こんなのに限っては普段世間からは非難轟々の俺の出番と勝手に解釈しとくとしよう。

始めにお断りだがそれぞれの好みを否定する気は全く無く、殊に芸術的分野に於いては裏技や例外も大いにアリではあろう。
しかし誰でも理屈と感覚の繋がりを知って損は無いし、知ってる方が無用に悩んで録音パフォーマンスに及ぼす悪影響を減らせると思う。

先ず大抵の経験者ならご存知だが On Mic で使用するなら、耐入力音圧の大きさが充分なのが大事だ。
わざと Mic で歪ませて迫力を出す事もあるが、「美味しい歪」を確実に得るには大変高度な知識・経験が必須だ。

しかも奏者が特別安定してて技師の想定通りの音が出せないと、直ちにバランスが崩れこれが得られなくなる。
なので俺的には「後で歪ませる」のがお勧めで、それなら方法自体も含め幾らでも納得出来る迄「やり直し」が可能。

次に来るのが Mic の種類で、コンデンサ型系かダイナミック型かの選択だ。
これを例によって音響学的に考察すると、物理的反応の性質として各々以下の特徴がある。

コンデンサは扱える周波数帯域が広く微小な音も拾えるが、アタック成分に対する反応が大抵は実は間に合っていない。
電気的「経路」がどうしてもダイナミックより長くなるせいで
音の波形分析をしてみると「頭」の部分で波形が変形させられている。

ダイナミックは
耐入力音圧に優れるのが多く、他の部分は大体コンデンサの逆だ。
この点からも On Mic 向きで、コンデンサでも爆音へっちゃらなのもあるが「速度」問題は残存したままだ。

また人の耳は物理的速度は間に合っても神経だとか頭が追い付かないせいで、「実際に出てた音」そのままに聴こえてない場合もある。
それでコンデンサの方が感覚的に近く感じる事もあるから、歪まなけりゃ On Mic で使用されもする。

只これには注意が要って(特に現代では)、録音後にエフェクタを一杯使う場合程影響が考えられる。
ここでのエフェクタは「電気」のの事だが電気ゆえ人の感覚より物理的に判断・動作するので、そのままに入ってないと更に「遠く」へ加工してしまう。

人耳は扱える音量の範囲が大抵はどんな高性能 Mic より広いが、音響学的にはちっともリニアじゃないのだ。
寧ろリニアじゃないからこそ「聴ける」様になってて、大きすぎたら可能な限り落してから感覚へ送っている。

小さい時もその逆が自動で行われてて、どっちも限度はあるが「人の感覚」になるべく好都合になる様な最適化がされてるのだ。
「超高性能ダイナミックで拾い」必要に応じ「コンプレッサ」等が「自動で掛ってから」のを聴いていて、これが本人には全く無意識でなされてる。

つまり人間録音機は科学的には結構嘘つき野郎だが、Mic に値する部分は正直と言える。
妙な表現だがこの点でコンデンサと人耳はどっちも「嘘つきでもイケメン」だが、「嘘の場所」が違ってるんだ。

この勢いで言うとダイナミックは、不器用なブサメンだが正直者となる。
後で加工するならその前は「単純作業」になるから、勝手に気を使ってカッコつけられたりしない方が助かる訳だ。

しかしこれは主に On Mic 時についてで Off になる程、音の到達が遅れて来るのでコンデンサでも追付く様になって来る。
そうなれば周波数帯域や小さな音も漏れなく拾えるコンデンサが有利だ。

<つづく>

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