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2017年11月

2017年11月 8日 (水)

50歳からのSpeedking(ペダルの話)⑲

「あのさぁ、何かビーターストロークが小さくなっちゃってるよ」、先日録音準備作業で

Studiolite へ行った時の発見。

ドラムの足・脚の様子は演奏時は中々自分では見れないものだが、先生なのに従兄

が本人の意思に反してそうなってたのだ。

そして他のペダルでは発生しないのに、Speedking の時だけ何故かなってた。

本人談ではまだ完全には慣れて無いそうだが、昨日今日に使い始めた訳でも無いし

全然簡単な処でだから全く不思議な現象だ。



原因をズバリ解説すると「爪先のストロークが不足してたから」だが、それは主に速く

無い単打の時に発生していた。

普通脚上げの際に正しい脱力が出来てれば順番に、

①膝が上がる

②脛で縦に連結されてるので同時に踵が上がる

③爪先の下への圧が減少する

って動きになってるだろう。

さらに高級になると「爪先でパッと蹴る」感じにすると、単純に脚を持上げるのより楽

になる。

腿の筋力のみで「普通の速さ意識」でだと「脚を上げてる時間」も長目になるし、余り

脚の重さを感じなくなって姿勢も安定と良い事尽くめだ。



処がである、元々の設計方向で現代の他のペダルよりバネが「弱目中心」ぽいし、

そうしといた方が踏み易い Speedking。

上記の「現代において正しい高級な踏み方」すると、爪先からの重さでフットボードが

必要高さ迄戻り切らない様なのだ!!。

又してもの自説!?「手足一緒」式で解析すると、過度なグリップはスティックの自然な

還りを阻害すると同現象とみなせる。



俺の場合は単純でアホだから脚上げも彼より無駄が多そうで、正に結果オーライの

典型で難を逃れてたらしい。

それでも以前記したが速いとか連打の際は良いが、ゆっくりとかたまにの際気を付け

ないと時々意図せず変に弱くなる事もあった。

普通に言うとこれ不便かも知れないが、敢えてそれの利用を考えると「加減」が出来

る事にもお気付きあれ。



只の足踏みで最大音量が得られるのはベタ足で、足裏全体が同時に接地する場合

でしょう。

それをそのままペダル上で活用出来ると思えば、それが人に対して一番自然だ。

現代ペダルに慣れ過ぎなせいで「自然」と今一仲良く出来ないとは不幸なもんだ、それ

って自らの向上機会を失う事に繋がってるよ。



「デモ動画は?」の声があるか不明だが、現在は照明を改良中です。

有り合わせでやろうとすると、普通より色々「好条件」が要りそうだからなのよ。

ウチでは騒音対策上太鼓は防振ゴム上の台に乗ってってその分揺れるが、最低限

の大きさしかないのでカメラが乗らない。

元々「動く脚」を捉えたい他に古いカメラと対象物の「変位」まで発生するから、理想

は大昔のテレビスタジオ並の明るさが欲しい。

「物陰」をそうしなきゃなんないから、結構難儀してるのだ。

2017年11月 4日 (土)

50歳からのSpeedking(ペダルの話)⑱

前回に続きしつこい「バネ話」だが、今回はそれが「押し」か「引き」かを含めもう少し

下げてみたい。

従兄から返信が来て、「引きバネの利用のされ方」みたいな話が色々訊けたのだ。

彼の見識は先生だけあって異論は無かったが、俺とは利用の仕方がかなり違うのも

気になった。



師曰く『スプリングの調整は都合よく止まってくれる位置に合わせ・よく使う速さに
共振

しやすいスプリングの張力』で、『基本的に引きバネのセオリー』との事だった。

ここからまず気付いたのは現代のペダルの多くは「ビーターニュートラル時の角度設定

」が可能だが、Speedking にはそれが無いに等しい。

バネ共振点も理屈としては存在してる筈だが、通常のバネ強さでは「蹴返し」が遥かに

上回ってるみたいだ。



しかし「無い」からこそ面倒でも「加減も出来る」のであって、何だか
現代のペダルが

窮屈に思えてしまった。

「欲しい処だけある・要らない処は無い」だと最初から便利だけど、「一度に全体像」

を捉える事が出来ない。

すると本番には好都合だが練習には不都合で、「それらしい音の出し方」の人間側の

比率が低くなってしまいそうだ。



さて押し引きについては物理学的には相違があるんだろうが、Speedking では俺には

全くこの点での差は感じられていない。

勿論様々な要素の組合せで「持たされた!?」特性なんだが、基本的設計思想の違い

みたいなのの方を強烈に感じさせられてるのだ。

以前述べた通り実際は癖があるのは現代ペダルの多くの方で、Speedking はあ

意味「ペダルが奏法より先」だったんだから「味付け」などしようも無かった筈なんだ。



Speedking 登場時に「引き」のも既にあった様だが押しが選ばれた理由は汚損・
腐食

防止らしいが、バネ最弱時に外れる心配が無いのも大きい。

邪道で非現実的だろうけど「途中までしかバネが効かない」も可能で、これは引きで

普通の構造だったらまず間違い無く外れてしまうからね。

これで見えて来るのはバネの強弱どちら側に重きを置くかで押し引きを選択すると良

そうな処で、Speedking でバネ最強にしたらすぐに「カム」が擦り減りそうだ。



実際に欧米人に訊いた事が無くて何だが、日本より体格の良い連中が薄っぺらな胴

の太鼓をか細い棒で叩いてる。

和太鼓は分厚い胴のを極太な棒でなのを見ると、我々より太鼓は「小細工で演る物」

と認識してそうだ。

それなら現代のより貧弱でも力不要で、操縦が大変でもあらゆる奏法がなるべく出来

る様な方向性で御尤もとなる。

2017年11月 2日 (木)

私的 PA 考② - 管球式

<Eギターと真空管②>で触れた真空管式PA、せめてどっかの大金持ちの処だけでで

も実現して貰えないもんか。

一番の理由は音色や好みに過ぎないが、難聴を防ぐのに大いに効果がありそうでもあ

るからなのだ。

以前インナーイヤーの危険性で論じた通り、「聴いてられる音色」かどうかをもっと気に

するべきなんだ。

だって楽しい筈の Live が「スパイの拷問」みたいだったら、どう考えだって可笑しいっ

しょ。



俺は '70 年代に小学生だった世代なので、その前は世間一般ではまだ球の方が一般

的だった。

その時分に半導体は主に小さいのとか簡単なのだけでテレビ・ステレオは球中心、後

から知ったが業務用だとほぼ球しかなかった様だ。

だがその頃は子供に Live は無縁だったから、PA としての球の音の記憶は残念乍ら

ち合せていない。

しかし上記の様な環境だったから、球の音の方が何となく人に優しい感じがしたのだ

は良く覚えてる。



その後は若かったから迷いなく新しい半導体モノへシフトしてったが、中学の途中で電

気楽器を演るになったら様相が激変したのだ。

当時の普通のガキが入手可能な Amp は石(半導体)のばかり、楽器としての融通は

利かないし大した音量も出ない癖にやたらウルサかったのだ。



そのうち仲間で集まって頻繁に演る様になると、石の Amp の時だけ後で妙に大きな

疲労感が残る事に気付いた。

しかも球のの 1/3 程度しか出なくて、音量的にはドラムに完全に負ける程非力なの

でもだ。

小音量時だって球と石は違う音ではあるが、大音量時だとその差が段違いに開くの

を知った。

無論球だって限度を超せば駄目だろうけど、音量的に平気だと云って辛い目に遭っ

た挙句に耳を壊されたんじゃたまったもんじゃないよぉ。



また「経験者」ならご存知の通り石より球だと、「少し小さい音量」で同じ迫力とか音の

量感が得られる。

現実は1にも2にもお金の問題から大変困難ではあるが、石の PA に難聴の治療費も

加えたら本当に安なのかとても疑わしい。

こう考えて行くと、実はコスト面でも原子力発電所の問題と同じなんじゃないかな。

誰でも早く欲しい物を手にしたいからより安いの探すが、そんなに「安全で良い音」

が簡単に手に入る訳がないんだよ。



信じられない方は何故まだ世界の何処か片隅で、真空管が作られてるのか「よぉ〜く」

考えてみて頂戴な。

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