Eギターと真空管①
自分は電気楽器の多くに対して、通常それのアンプは「真空管式」を望む。
電気楽器のそれらしい音を求めるとこれらの開発期には、デジタルはおろか半
導体式のアンプも殆ど存在しなかったからだ。
またかつて若い頃に当時の石のアンプを何度も飛ばして、楽器としての耐久性
がトラウマ状態であるのも確かだ。
物にもよるけど通常故障の修理が安くて簡単なのも、以外に真空管式だったり
する。
まずは修理費について、その訳を説明しよう。
そもそも石(半導体)の方が球(真空管)より廉価な場合が多い、だから石の方が
安上がり✕。
そもそも石の方が振動に強いから移動が多い場合壊れにくい✕。
ヘンな文だがひねた訳じゃないのよ、原理はそうでも実情はどっちかっつうと逆
なのです。
楽器でなく比較的単純な家電品修理なら機能回復だけでOKが多いので、「電気
的に同等な最安部品」を使用して簡単・安価にいける。
でも音色や反応が少しでも違うと困るとなると部品の選択・選別・入手が急に困
難になり、手間も時間も費用も大幅アップ。
最悪のケースでは部品の製造中止から入手不可で修理不可の場合すら起る、
特に設計・製造から時間が長く経過したものだとこんなのがとても多い。
楽器用には石の部品は種類が豊富な代わりに、モデルチェンジが頻繁過ぎるか
らだ。
耐久性も単体でみれば石の方が球より丈夫、ジュースが瓶より缶の方が安心な
のとなんら相違ない。
が、アンプの中に組込まれるとこれも案外逆になる。
石は小さくて軽い部品を安さもあって大量に並べるので、取付のハンダも少量に
なってここから不具合が起り易くなる。
接着部分がヒビ割れし易く、それがまた微妙なので発見するのが一苦労だ。
球の振動に対する弱さはそれが「熱い間」が主なので、充分に温度が下がって
からならそこまでは弱くないのだ。
またこんな原理に実情が矛盾する原因には、なるべく「球の音になる様に」石で
作ったのもイケナイ様だ。
言わば「他人のフリ」をさせようってんだから回路もどんどん複雑・大がかりになら
ざるを得ず、この時点でもうある意味「壊れやすく治し難い」になってんだ。
だから「球の音」に縛られなければこの矛盾は解消される、Jazz Chorus なんか
がその部類だろう。
もし球の音が欲しかったら機能や出力に妥協してでも、結局は真空管式アンプを
入手するのが手っ取り早い。
ベーシックな音のギターアンプだとスピーカが25cm以上ないと低音不足だが、
この条件が付くと石のアンプとの価格差も小さくなって来る。
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